ファミリークラス Family Sponsorship「家族移民」カナダでの恋愛・結婚

カナダへの移民の方法として、ファミリークラス Family Sponsorship「家族移民」というカテゴリーがあります。

カナダ市民、又は永住権保有者が家族をカナダに呼び寄せられるプログラムです。

申請者は永住権/Permanent Resident Status/PRを取得する事が出来ます。

私はファミリークラス Family Sponsorship「家族移民」のSpouse「配偶者」で申請しました。

今回は結婚・コモンローとカナダの結婚事情について書いて行こうと思います。

Family Sponsorship「家族移民」

Family Sponsorship「家族移民」でも種類があり、私の場合結婚をしたのでSpouse「配偶者」での永住権での申請に当てはまりました。

パートナーにスポンサーになって貰っての移民方法には2つあり。Spouse「配偶者」かCommon-law Partner「コモンロー パートナー」での申請になると思います。

 

どんな人がスポンサーになれるの?

スポンサーの条件はカナダ市民、又は永住権保有者になります。

スポンサーをして貰い永住権、市民権を取得した人は、取得から5年を経過するまでは新たにスポンサーになる事が出来ません。

また、申請時に「Undertaking」と呼ばれる契約書に署名が必要になり、スポンサーが以前サポートしていた経験があり、このUndertakingの期間を終えていない場合も新たにスポンサーになる事が出来ません。

Undertakingとは

申請者が永住権を取得した後、経済的(生活必需品、衣食住、健康保険でカバーされない医療費等)にサポートをしますという約束です。

現在ケベック州を除く全ての州で配偶者、コモンローのUndertaking期間は3年です。

その他18歳以上、経済状態が安定している等審査基準はありますが、学生であってもスポンサー側の両親のサポートがあれば申請は可能のようです。

Rui
Rui
私の友人はスポンサーが大学生でしたが、ご両親のサポートもあり永住権取得をしました。

カナダの移民への受け入れは寛大で、特に家族移民は時間がかかったとしても取れない事は無い、という意見も。ただ、スポンサー側申請側共に犯罪履歴があると難しくなるようです。

二人の関係性

Spouse「配偶者」は結婚ですね、だけどコモンローって何だろう?と疑問をもつ方もいると思います。日本では馴染みが無いですよね。夫婦同然だが法的な籍を入れていない人を指します。

コモンロー・リレーションシップは日本で例えると内縁関係・事実婚に当たると思います。

Rui
Rui
内縁関係、、、なんか響きが淫らだわっと私は思ってしまいました(笑)

ウィキさんによるとこう記載されてました。

内縁(ないえん)とは、社会一般においては夫婦としての実質をもちながらも、婚姻の届出を欠いているために法律上の夫婦と認められない関係をいう。

出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

日本は何年間同居すれば直ちに内縁関係が成立するといった基準は無いようですが、カナダの場合同棲してから1年以上、永住権申請をするには最低1年の同棲が条件です。

永住権を申請しないのにコモンローの関係性って?ここは法律のお話しになってきます。

カナダではコモンロー・リレーションシップと呼ばれる事実婚が定着していて、社会的に夫婦として認められ、結婚をしていなくてもパートナーとして紹介し、保険の適応や手続きの際にコモンローという欄があるほど社会的にも妻・夫と同じような待遇を受ける事が出来ます。

永住権申請の場合最低でも1年の同棲、申請をしたら結婚とまったく一緒では無く法分野で法律婚と事実婚が同等に扱われたり、扱われなかったりするのですが、コモンロー以前の関係とは変わる事を覚えておきましょう。

コモンローは結婚前の準備的な考えでとらえてる方もいるようですが間違いです。

法律に関しては州や状況によってケースバイケースなので、お困りの方はご自身がお住まいが住の州の弁護士にご相談ください。

じゃあ結婚すればよいじゃない? そこはカナダ、同性愛も認められていますし、自由を選ぶ事が出来る国、結婚という形に囚われていないって感じですね。

カナダも昔は妻は家庭を守る。というスタイルが一般的だったようですが、現在は共働きが普通のカナダ、ボスが女性の会社も多く、育児休暇や産休などのサポートがしっかり決まっているため、子供を産んでもちゃんと元の職場、ポジションに戻れる事が多いと聞きました。

会社を運営している方に話を聞いたのですが、上のポジションの女性社員が産休に入って戻ってくるのだけれども、正直長い間の休みは大きなダメージがあると言っていました。

戻って来た時に他のポジションに移せないの?って聞いたら、そんな事したら訴えられちゃう!って言ってました(笑)

カナダの女性は強い! しかし、それが通用するのも国のサポートや労働法がしっかりしているからなのかな、と思いました。

コモンローの制度も性別に関係なく、人が人として平等に社会的に認められる為の新しスタイルなのだなと感じます。

 

結婚・コモンローの破局

結婚、コモンロー両方そうですが、もし、スポンサーをして相手が永住権を取得。

その後Undertakingの期間が終わっていなければ、別れたとしてもその義務は果たさなければいけません。またその期間新たにスポンサーになる事は出来ません。

以前は偽装結婚の問題もあり、カナダ永住権申請時点で二人の関係が2年以下+二人の間に子供がいない場合、配偶者は永住権を取得してから”2年間”スポンサーと一緒に住むことが永住権保持の条件でしたが、現在ではスポンサーからの虐待やネグレクトの問題でこの条件は廃止となりました。

カナダでの離婚は別居をして1年たっていないと離婚は認められません。

破局、離婚時の法律は州によって異なりますので、お住まいの弁護士に相談する事をおすすめします。



カナダ人の結婚に対する考え方

いってしまえば人それぞれなのですが、実際にカナダに住み感じたカナダ人の結婚に関する考え方、生活について書いて行きます。

仕事

日本でも共働きが普通な現在ですが、まだ夫は外で働き専業主婦というスタイルはカナダよりも多いと思います。

将来の夢として、結婚して、専業主婦をしたい!と思っている女性、子供を産んで家庭に入って欲しいと思ってる男性はカナダではその夢は打ち砕かれる可能性が高いかもしれません。

カナダ人の男性は自立した女性を好む傾向があるとも言われており、結婚してもお互い自立し尊重し合える関係を理想にしている人が多く、女性も社会にでてキャリアを積みたいと考えている女性の増加、結婚年齢も年々上昇しています。

家事、育児も分担しているという家庭を良く聞きます。

カナダ人の多くにプライベートや趣味の時間を重点を置き、大切にしている人が日本に比べると多いと思います。そしてその環境が作れる労働環境があるように見えます。

家族との時間を大切にする事が出来る、自分の時間を大切に出来る環境があるのは、家族としてはとても本人にとっても嬉しい事です。

が、お金の話しになると実際はシビアになるかもしれません。


貯金が出来ないカナダ人?

貯金が出来ないカナダ人 と言われる程、将来の為に貯金をしているというカナダ人はまれであるようです。

生活自体もクレジットカードで買い物をし、毎月支払いが貯まっている。。。

カナダでクレジットカードを作って気が付いたのですが、毎月最低支払額が$10等低額で、次の月に残りを繰り越せるシステムがあるのが普通で驚きました。

日本でも毎月の支払を繰り越したりリボ払いなどありますが、その項目を選ばないと選択出来なくなってると思います。

税金、嗜好品、レストランが高いカナダ、ある程度収入がある家庭でも、毎晩外食、アルコールにタバコ等で浪費をしていたらそりゃお金無いよね、っと感じます。

プライベートの時間が増える=趣味の時間が増える=お金を浪費する

全てがイコールにはならないと思いますが、将来の事を考えると不安になります。

将来の不安ばかりして今を充実出来ないのも楽しくないと思いますが、お金は一番のトラブルの元。

Rui
Rui
カナダのみならず、自分と相手の金銭感覚が違うと良い関係を続けるのは難しと私は思います。

お金じゃないわ!愛さえあれば!と言葉は素敵ですが、お金は大事です。

お金の話はなかなか話しずらい事ですが、コモンロー、結婚を視野にいれているのなら相手のお金に対する考え方や使い方が自分に合っているか、しっかり二人で話し合う事も大切です。子供が出来たらさらに大変になります、お互いの将来、子供の為にもはっきりさせておいた方が良いでしょう。

年齢

女性は出産の事を考えると年齢が気がかりになりますが、カナダ人の男性の中ではシングルライフを満喫している人を多く見ます。

特に若い男の人は結婚をあまり真剣には考えていない傾向にあるようです。

若いカップルで永住権の申請をしている人達は結婚よりコモンローでの申請をしている人が多いと思います。

コモンローの制度が出来てから結婚率は低下、2001年から2016年の間に、コモンロー夫婦の数は51.4%増加。

最新の結婚の平均年齢は見つけられなかったのですが、2011年のカナダ国勢調査によると、結婚している割合は全体の67%、過去5年間でさらに2%減少しています。一方、初婚の平均年齢 2011年で 男性は31歳、女性は28歳。現在はもっと上に上がっていると思います。

また結婚式のウェブサイトのチームが、2017年最近結婚した4,000人の異性カップルからの情報を分析したところ、平均的なカップルは結婚に4~9年、結婚する前に3~5年一緒に過ごしていた事が分かりました。 実際、調査したカップルの89%が結び目を作る前に同居していました。

コモンローという制度があるカナダ年齢にはあまり囚われす、結婚は長い付き合いをしてからや、子供が出来たら考えるという人が多いのかもしれません。

Rui
Rui
私の友人で子供がいて結婚していると思っていた40前後のカナディアンのカップルが実は結婚していなかったのにはビックリしました。

得に隠しているという訳では無く、同棲をはじめ子供が出来き結婚のタイミングが無かったと言っていました。結婚式をしていないので今後タイミングをみて式を挙げようと思っていると言っていました。

他にも数年同棲しているカップルに結婚はしないの?と聞いたら「ペーパーワークなだけだから特に考えてないよ」と言っていました。

コモンローはしていても「僕は一生結婚しない!」と言ってる人もいたり。。。ちょっと責任感が無い気が私はしてしまいす。。。

日本のように籍を入れるという形式が無いカナダでは結婚の重点を置かないのも分かる気もします。


恋愛話し

カナダ人同士の恋愛話しとして、結婚する気が無かったが同棲を開始、その後も結婚を考えられなかったので法律が有効になる前に別れた。という話を聞きました。

別れを言われた女性側としてはWhaaaat? って感じでしょうが、男性からしたら自分を守る手段とも取れます。

先日、見た目にはお金には困っているような生活を送っていなかった子供もいる結婚されているご夫婦。

旦那さんが会社のお金を横領、それが見つかり行方不明、残ったのは膨大な借金、、、といった、お口あんぐりな話を聞きました。何があるかが分からないのが人生です。。。結婚にしろ、コモンローにしろ自分を守る為にもプリナップ(Purinappu)/マリッジ・コントラクト(Marriage contract) は大事だなと感じました。

 

まとめ

コモンロー、結婚、永住権の申請を交えて書きましたが、トラブルも多いのが人間関係。恋愛になるるとその問題は多くなり、文化の違い、恋愛、生活、国が違えばさらに増します。。

ワーキングホリデーで来て結婚、夢の海外での生活に外人の旦那さん。憧れる方も多いのかと思います。

Rui
Rui
私もカナダに来た頃に一番簡単な永住権の取り方として、結婚!結婚!と周りから言われましたが(笑)、そんなに簡単に出来るものでもなく、まずはいい人に巡り合えなければ無理な話です。

国際結婚が増えて来ていますが悲惨な話を多く耳にするのも事実です。身近で国際結婚をしてDVを受ける生活をして、命の危険を感じ子供と鞄一つで逃げて来た人が居ます。その後もハーグ条約で裁判、国をまたいでの離婚裁判、数年間日本を離れていた中での職場復帰とシングルマザーとしての生活。身近でサポートをしてきて本当に大変な毎日でした。

誰でも不幸な結末を願って結婚をする人はいないと思いますが、何があるか分からないのが人生です。

日本では無く、相手の国に住む場合は特に、冷静になってゆっくり自分の人生を考えてみてください。

コモンロー、結婚共に、申請前に破局、なかなか同棲をしてくれない、等も良く聞く話しです。

国際結婚で一番の壁はVISAです、VISAが無いと一緒に居たくても居られないのです。

VISAの問題はとても大変ですし、一番の悩みの種です、ファミリークラスで申請する場合パートナーの助けも負担もあり、愛が無いと出来ないなと本当に思います。

その問題に対して協力的でないパートナーは関係を見直した方が良いかもしれません。

そして、もちろん自分でも学生ビザ、ワークビザや永住権の取得は可能です。どうしてカナダに居たいのか?パートナーが居るからという理由も大きいと思いますが、他に夢や目的があってカナダに居る人も多いと思います。

自分で永住権は取得、彼との生活は彼との生活としてゆっくり進めて行くという道もあります。

パートナーに頼りきるのでは無く、自分の道は自分で確保して、一人でもカナダで生きていけるようにしておく事もその先のカナダでの生活を豊かにしてくれますし、もしもの時のにも力になってくれるはずです。

Rui
Rui
私は結婚の話しが出た後も、自分で永住権の申請が出来るように出来るだけ働き、自分で申請する方法も残しておきました。結婚での申請の方がお互いの時間を有意義に過ごせ、今後を考えた時に良いという二人の意向で結婚して申請する方法を選びました。

しかし、10年20年お付き合いがあるならまた変わると思いますが、恋愛関係という不安定な感情に自分の人生の行方を任せるのに、答えを出すまでに凄く悩み、不安がとても大きかったです。

同棲して1年経とうとしていたのでコモンローという選択もありましたが、私の家族の場合コモンローという制度を理解するのが難しいだろうし、やはり日本人、既に34歳、嫁に行って欲しいという願いがあるのを感じていたので、両親に安心して貰う為にも結婚という選択をしました。

国際結婚は家族の理解を得るのも大変だと思います、両親からしたら心配が増すでしょう。

日常で生活の中でも日本より裁判、訴えた、訴えられた等が多いと思います。

カナダでは、結婚は〝契約〟であると考えられているようです。

日本でもそうですが、自分の身を守る為にも住んでいる国の法律には関心を持った方がいいかもしれませんね。

日本とカナダはハーグ条約の協定を結んでいます、子供を作る事を考えている、いない方も是非一度はチェックして下さい。

結婚、離婚、子供の事等、カナダの家庭法の事、子供のハーグ条約の事、国際結婚ならではのトラブルやその時の対処法等、最低限の知識を頭の隅に入れて置く事をお勧めします。

Rui
Rui
少し不安を煽る内容が多くなってしまいましたが、本当に、本当に不幸な話を良く聞くのです。

カナダでの生活、結婚、英語の面でも大変な事もありますが、私はカナダが好きで自分に合っていると思っています。

そして、今の旦那さんと出会えて自分の家族を持てた事を幸せに感じ日々を過ごす事が出来ています。(今のところわ(笑))

恋人だけでなく、友人、仕事仲間等人との巡り合わせは不思議なもので、人の人生を大きく変えますよね?

良い出会いもあれば、そうでない事も。そればかりは選ぶ事は出来ないですが、どんな付き合いをしていくかは自分自身で選ぶ事が出来ると思います。

そして自分が笑顔で過ごせる日々を続けるには、何が自分が好きなのか、何に対して、良いな、嬉しいな、幸せだな、楽しいな、嫌だな、悲しいな、と感じる事が出来たら自然と選ぶ道がみえてくるのでは無いかな?と感じています。

情報は記事を書いた日の情報になりますので、ご注意ください。
移民に関する情報は日々更新されていますカナダの公式ホームページで必ずご自身で確認してください。
カナダイミグレーション公式サイト

移民や法律に関する細かな詳細は移民コンサルタント、弁護士の方にご相談される事をお勧めします。