カナダでコカインやエクスタシーが合法に??驚きのニュース。

先日びっくりするニュースが舞い込んできました。なんとコカインが合法化したと。。。

2018年に大麻が合法になったカナダ。その時もびっくりしたけど、さらにハードドラックまで合法になるなんて、、、。

今後大麻のように普通に街で購入する事が出来るようになるのか、どうしてそうなったのかいろいろ調べてみました。

Image by Arek Socha from Pixabay

合法化ではなく非犯罪化

まずはブリティッシュコロンビア州のホームページで確認してみました。

BC州在住の成人が特定の違法ドラッグを少量個人使用のために所持している場合、刑事罰には問われません。カナダ保健省は2023年1月31日から2026年1月31日までブリティッシュコロンビア州に対し規制薬物・物質法の適用除外を許可しました。

ブリティッシュコロンビア州公式ホームページ

Rui
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カナダ全土ではなくブリティッシュコロンビア州のみで、期間限定での非犯罪化を試してみようって事みたいです。

非犯罪化=刑事事件にならないよって事で、使用する為に所持してても捕まりません。

どの薬物が対象なのか?

オピオイド(例、ヘロイン、モルヒネ、フェンタニル)
クラックコカイン、粉末コカイン
メタンフェタミン(メス)
MDMA(エクスタシー)

これら違法ドラッグのいずれかを合わせて2.5グラムが上限

年齢制限は?

BC州の成人(18歳以上)

薬物ではもう捕まらないってこと?

適用除外対象の違法ドラッグ合わせて2.5グラム以上または適用除外薬物に含まれていない他の違法ドラッグ(量は問わない)を所持していた場合は捕まります。
小学校、セカンダリースクール、認可保育所の構内。空港内。カナダ沿岸警備隊の公船およびヘリコプター内でいかなる量でも所持していた場合は刑事犯罪として告発される可能性があり、その他カフェやショッピングモールなどの私有地でオーナーの要望に反して薬物が公然と使用された場合は警察が介入し施設内からの排除が出来ます。

どこでも買えるようになるの?

なりません。

非犯罪化とは合法化することではありません。この適用除外に基づいて、違法ドラッグ(上記記載の薬物も含む)は合法化されるものではなく店舗で販売されることもありません麻薬の密売は所持している量に関わらず以前同様違法です。
ブリティッシュコロンビア州公式ホームページ

Rui
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これを知って少しほっとしました。

どうして違法ドラッグの個人的な所持を非犯罪化するのか?

犯罪ではなく心の問題

個人で使用するための特定の違法ドラッグの所持の非犯罪化はBC州の依存性薬物危機との戦いにおける重要な一歩です。
非犯罪化は救命支援とサービスの利用の妨げとなっている障壁やスティグマの削減に役立ちます。薬物使用は公衆衛生問題で、刑事司法の問題ではありません。
ブリティッシュコロンビア州公式ホームページ

薬物を使用していると狂暴になったり殺人などの犯罪に加担したりするイメージがありますが、実際薬物使用で大きな犯罪になるケースは少なく、それより大きな問題は使用してしまう心の問題だから、そうならないように教育に力を入れ、使用してしまった場合も助ける方にお金と時間をつかいましょうって事ですね。

刑務所の収容人数や費用も関係しているようです。

じゃあ薬物使用者が絶対犯罪を犯さないのか?という訳では無く、薬物を買うために窃盗は多いようです。

Rui
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車のガラスが割られているのはダウンタウンでは頻繁に目にします。

社会復帰への手助け

薬物を使用してると聞くと危険な人達だけが使用しているというイメージが私はあるのですが、実際は一般社会で生活している人も使用していて、自分で辞めたいと思っていても犯罪となってしまうためどこにも相談できず孤立し辞める事も出来ない。安いものでもないですし、経済的、精神的にも底をつき、ホームレスになっていく。そうなる前に救済出来る体制をさらに強化整する方針に移行する。

刑事事件になると犯罪履歴がついてしまい、使用をやめて社会復帰をしたくてもできない、また薬物に手を出してしまうというサイクルを断とうという試みも含まれています。

オーバードースでの死亡を減らす

また薬物の中に不純物が多く混じっておりそれにより死亡するケースが増えており、フェンタニルの過剰摂取も死亡原因になっています。そのためコカイン、薬物の中に不純物が混ざっていないかを調べる施設があったり。。。

Rui
Rui
実際こちらで薬物使用者が集まる地域があるのですが、そこでいつも乱闘や殺人が起きているのかといったらそうではなく、一点をずーーっと見つめてる人や、ふらふら歩いている人、寝そべってる人などが多いです。異様な光景には違いないのですが、私がカナダに来る前までに想像していた薬物使用者のイメージとは正直ことなりました。

簡単に手に入るの?

こう聞くとカナダに来るとすぐにハードドラックが手に入るのではないかと思いますが、こちらで普通に生活している限りハードドラックに接触する機会は無いです。路上、ネットでの入手が一般的で薬物使用者の地域があり、そこで入手しようと思えば出来るでしょうが。。。

しかし、日本より身近にあるなと感じます。実際、バンクーバーダウンタウンの繁華街の裏道で注射を打ってる人や公園で注射を見つけたりします。飲み屋で友人の友人にコカインする人?と聞かれた事もあります。ソッコーで退散しましたし、以降その人達との集まりには行きませんでした。

大麻も同じですが、しっかり断る、危険な場所に行かないようにすれば危険な目にあう可能性は下げる事が出来ます。

国も違えば考え方も違う

大麻もそうですが、合法化では無かったとはいえ驚きのニュースでした。

日本人の私からしたら驚く事なのですが、私の周りのカナダ人からしたら合法だろうがなかろうが、やるやつはやる、やらないやつはやらない、健康被害、依存性共に高いお酒とたばこが安く、路上で飲める、おしゃれなパッケージでどこでも買える日本にびっくりする人が多いです。

Rui
Rui
カナダ人の全ての人が大麻やハードドラックに関して寛大なのかと言ったらそうではないので注意してくださいね!

疾病管理予防センター (CDC)のレポートで最も危険な薬物1位がアルコール、12位がニコチン。カナダではカナダ物質使用・中毒センターが発行した2017年のレポートの中で、 法執行、予防、治療、被害軽減の使用の総コストのほぼ63%は、アルコールとタバコによるもので、アルコールは166億ドルで総コストの36.2%を占めていて、タバコは123億ドル(26.7%)と、多くの費用がかかっている事が分かります。

Rui
Rui
どうして大麻やコカインが違法とされているのか今まで全く知識がありませんでした。日本では「大麻は犯罪です」「覚せい剤ゼッタイ駄目!」のポスターしか見た事がありません。

カナダではすでに薬物に関して学校で授業があり、その成分や人体への影響などの勉強をしてどうして使用しない方が良いのかという事を学ぶ事が義務教育に組み込まれています。

Rui
Rui
現在若い人たちがたばこを吸う割合が減ってきているようですね。私が10代の頃はたばこは大人の象徴でかっこいいものという印相があったように思います。しかし現実は健康被害も高く、依存しているだけ。アルコールに関しては依存症になると体が震えだしたりと身体にも表れてきます。数十年前にはたばこやその他の薬物や嗜好品は体に良いと言われていたものが今では悪いと言われていたり、化学の進歩と時代の変化は凄いな~と考えさせられます。

最後に。。。

大麻もそうですが、今回非犯罪化になったからBCに行って試してみよう!なんて考えないでくださいね!大麻もハードドラックも国が使用を進めている訳では無いですからね!ハードドラックは違法薬物に変わりはないですし、入手が出来るという事はその人はそういう繋がりがあるという事ですから、付き合わない方が良いに越したことはありません。

大麻の時は領事館からメールが来たり、日本でもニュースになったりしていたのですが、今回は日本語では今のところ検索には出てこず。。。合法化ではいので、今までと特に変わらないっちゃ変わらないですが。。。

カナダは自由の国(日本も本来そうですが。。。)自分で決める権利がある。そしてその行動の責任はすべて自分にあるんだなと考えさせられました。

アメリカとの違いはその考えを尊重しつつも、救済処置や人々が生活に困らないようなシステムが出来ている(それにより税金が高いです。)。

日本とカナダで考えると同じ民主主事の国でもこうも違うんだなー。なんでだろうと考えた時にカナダはまだ日本に比べると若い国、法律を変えるのに政治的なしがらみが少ないんだろうなと思います。何か新しい試みが始まった時にいつも驚かされますが、その柔軟性と国をよくしていく為にとりあえず試してみよう感が私は好きです。

Rui
Rui
法律や考え方は違えど、結局の所は自分次第。その責任もまた自分。戦争が無い、ライフラインが整っている国に住めている有難さ。それでも自分はダメなんだなんて考えてしまう時もありますが、間違えたり、後悔したりいっぱいしながら良い方向に進んでいくように人生たのしも~。