永住権に必要な戸籍謄本・改製原戸籍、翻訳に出す際に気を付ける点!
戸籍謄本・改製原戸籍
カナダの永住権の申請には様々な書類を提出しなくてはいけません、その中でも一番お金がかかるのが戸籍謄本(こせきとうほん)・改製原戸籍(かいせいげんこせき)だと思います。
私も提出する際に 期限は? 書類は何処で入手できるか? 翻訳はどうすればいいのか?いろいろ調べました。
今回は戸籍謄本・改製原戸について書いて行こうと思います。
戸籍ってなに?
そもそも戸籍ってなんなんだ?特にカナダには戸籍文化が無いので、旦那さんにも何?って聞かれました。
戸籍は、本籍地がある市区町村の役場で管理されます。
戸籍は、日本国籍を持っていて、氏名や生年月日などの情報や、出生、婚姻、離婚、養子縁組、認知、死亡等の身分関係が記録された公文書のことです。つまり、自分の生い立ちが書かれている訳です。
戸籍には、親・子の二世代しか記載されないので、孫・祖父母の詳細な情報は記載されていません。
私たちが受け取れる戸籍の書類は全てコピーになります。戸籍の原本が必要って事が多いと思いますが、役所でもらったコピーが原本という事なので、心配しないで大丈夫です。
結婚するとどうなるの?
結婚すると、婚姻届けを出した時点で新しく夫婦の新戸籍が作成され、今まで親の戸籍に入っていたものが親から独立して夫婦の新戸籍がつくられる訳です。子どもが出来た場合にも新しい戸籍に入る事になります。
外国人と結婚したら?
戸籍は日本人のみに作成されるものなので、外国人のパートナーに戸籍が与えられる事はありません。
じゃあ私の戸籍はどうなってしまうの??
日本人の国籍をもっている側が戸籍筆頭者となり新戸籍が作成され、結婚したという情報が戸籍に記載されます。
国によって異なると思うのですが、結婚したからといって、相手がその国の国籍を持てる訳ではないですよね? 戸籍がある=日本国民であるっていう事になります。
結婚したからカナダ国籍になるの? と良く聞かれますが私は日本国籍です。カナダ国籍(市民権)を取得するには永住権を取得してから5年以上それにテストを受け通過しなくてはいけません。
永住権に関しても自動的にカナダの永住権が貰える訳では無く、申請して通過しないと永住権も取得する事が出来ません。
また、日本は二重国籍を認めていない国なので、カナダ市民になる場合は日本国籍は失う事になります。
戸籍謄本・戸籍抄本
戸籍には「謄本(とうほん)」と「抄本(しょうほん)」に分けられ、簡単に言うと以下のように分けられます。
戸籍謄本:その戸籍に入っている全員の事項を写したもの
戸籍謄本は全部事項証明とも呼ばれ、私の書類には全部事項証明と記載されていました。私の場合取り寄せた時には結婚もまだしていなく、両親が離婚していて父側に残る事にしたので、戸籍謄本には父と私、兄弟のみの詳細な情報が記載されていました。
戸籍抄本:戸籍に記載された一個人の事項のみを抜粋して写したもの。
戸籍抄本を取り寄せたとしたら私のみの記載になります。
改製原戸籍
「改製原戸籍」も「原戸籍」も同じもで、「原戸籍」は「改製原戸籍」の略称で、平成改製原戸籍(平成原戸籍)とも呼ばれる事もあるようです。
区によって時期は異なるようですが、コンピューター化により現在の戸籍には改正前に離婚や死亡等で戸籍から抹消された人は記載されていないようです。
それでは、改正前に自分の片親が離婚や死亡していた場合証明が出来ないですよね?
それを証明できるのが改製原戸籍で、法改正により戸籍の改製(作り直し)が行われた際の、改製される前の古い戸籍にです。
私の改製原戸籍には両親の詳細な情報(どこで生まれた、両親の名前等)、兄弟の詳細な情報が書かれていました。
戸籍謄本には母の詳細な情報は無かったのですが改製原戸籍には記載されていました。
取得方法
戸籍は、本籍地のある市町村役場の窓口で取得することができます。
自分の住んでいる市町村役場が本籍地とは異なる場合その市町村役場では取得は出来ないので間違わないようにしましょう!!
本籍地の役所が遠方の場合は郵送でも取得が可能のようですが、市町村役場によって書類が異なるので、自分の本籍地の市町村役場に確認しましょう。
海外からの取得は?
戸籍謄本・改製原戸籍の取得はバンクーバー領事館では下記のように案内しています。
戸籍謄本の入手
戸籍・国籍上の届出のほか、旅券申請など大使館又は総領事館への申請手続きの中で、最新の戸籍謄本を必要書類として持参しなければならない場合があります。戸籍謄本の入手は、日本国内在住の親族に「委任状」を書いて依頼し入手してもらうか、ご本人が直接本籍地役場に郵送で請求することができます。
領事館に相談に行った時にも、本籍地に書類を郵送しも取得は可能ですが、取得にはかなりの時間がかかるようで、可能であれば親族に頼んで郵送して貰うか、帰国時に取得しておいた方が良いと言われました。
少し面倒ですが、私は帰るたびに取得していました。提出に使用した原本も帰国した時に取得しておいたものを翻訳に出しました。
金額
昔は全国統一価格だったようですが、平成12年以降、各自治体が条例で定めることになってから値段が変わるようになったようです。
ざっくり調べたのですが
戸籍謄本 1通 450円
改製原戸籍謄本 1通750円
が平均の値段のようで、私の本籍地も上記の価格でした。
取得日から提出日までの期限
よく提出書類には3カ月以内に取得した書類、、、等期限があったりしますよね?
永住権申請に提出する際の戸籍謄本・改製原戸籍の取得日に対しての期限はカナダのイミグレの公式サイトには記載はありませんでした。
私の提出した戸籍謄本・改製原戸籍も提出から半年以上前に提出したものでしたが、現段階でイミグレから再提出の通知も来ていません。
新しいものが良いにとは思いますが、そこまで神経質にならなくても大丈夫だと思います。
まとめ
単に戸籍といっても。他にも戸籍の書類には種類があり迷ってしまいますよね。
今では戸籍謄本・戸籍抄本はマイナンバー又は住民基本台帳カードがあればコンビニでの取得も可能です。(市区町村により取得できる証明書は異なるようです。)
カナダの永住権の取得には戸籍謄本・改製原戸籍の2種類が必要になります。
出国前、帰国時などに取得しておきましょう。
戸籍謄本・改製原戸籍の翻訳
カナダの永住権の取得には戸籍謄本・改製原戸籍を英語に翻訳しなくてはいけません。
翻訳は何処に依頼するの?
今は翻訳会社も沢山ありますし、英語が堪能な人にお願いして翻訳証明を領事館にお願いしたら良いのでは?と初めは私も思いました。
しかし、単純に翻訳しただけでは無くCertified translator(公認翻訳者)による翻訳であることが必須だとイミグレの公式サイトには記載されています。
バンクーバー領事館でも下記のように記載があります。
カナダ永住権申請のための「戸籍謄本」及び「改製原戸籍謄本」の翻訳証明につきましては、ご用意いただいた翻訳文が原文書に忠実な翻訳であることを証明する業務であり、当館が原文書の翻訳を行うものではありません。また、カナダ移民局によると、永住権申請手続きに係る必要書類の翻訳は、「Certified translator(公認翻訳者)」による翻訳であることが求められていますので、公認翻訳者以外の方が行われた翻訳に当館の翻訳証明を添付しても、適当な書類として認められない場合もあり得ますのでご注意ください。
領事館に行った時にも確認しましたが、公認翻訳者に依頼するのが一番確実だと言われました。
公認翻訳者はS.T.I.B.C.で確認する事ができます。
Search:Translatorを選択→ Source:Japanese→Target:English→ Searchをクリックすると公認翻訳者のリストが出てきます。
住まいに近い翻訳者に直接連絡をします。
日本にも一名公認翻訳者の方がいるようです。
ネットで調べると日本国内だとトランスゲートという翻訳会社に依頼している人を多く見かけます、そして問題無く通過したという報告も。
トランスゲートに依頼したほうが値段は安かったのですが、私はカナダに居ましたし、イミグレ公式サイト&領事館でCertified translator(公認翻訳者)による翻訳とあったので、S.T.I.B.C.の中から翻訳者を選び依頼しました。
翻訳を依頼してからの流れ
S.T.I.B.C.から私は2人に翻訳以来のメールを送って納期の早かった方に依頼しました。
依頼したのはMariko Babaさん。
PDFで原本をメールで送って翻訳作業に取り掛かって貰いました。
依頼のメールを送ってから確認事項がいくつかあり、書類受け取りまでは約1週間。入金して作業完了までは4日で完了しました。
受け取りには送ったPDFの原本を持参して、その原本と翻訳した元のPDF(先に送ったもの)が同じものかどうかの確認作業が行われました。
受け取りが郵送の場合は原本を送る事で対応してくれるようです。
受けっとた書類は3種類
- 初めに送った原本のPDFのコピー
- 翻訳後の書類
- 翻訳者の証明書
翻訳者の証明書の中には、公認翻訳者である事の詳細、翻訳したコピーと原本の内容が一致してある事が記載されていました。
翻訳者の方に注意されたのが
必ずこのセットで提出してください!
との事。その理由として、翻訳した書類には全て凸凹印(刻印)が押してあり、別途書類に翻訳したコピーは原本と確認作業を行い間違いは無いと記載があるからです。
[balloon_left4 img=”https://canadawithjapan.com/wp-content/uploads/2019/01/rui4.png” caption=”Rui”]私の持っている原本と翻訳して貰ったものを提出するのだと思っていたので、危うく間違える所でした。[/balloon_left4]
過去に依頼を受けた方で書類をイミグレから再提出するように言われた方が居たそうです。その理由が凸凹印(刻印)が押してない原本が1枚混じってしまっていたそうです。
イミグレの規定として、書類をホッチキスで止めてはいけないと記載がある為(推測ですが多分コンピューター処理をするのに外さないといけないからだと思います。)まとめる事が出来ないので、そういったミスが生まれるんだと思います。
金額
書類名:全部事項証明(2枚)および改製原戸籍(2枚)
翻訳の区分:認定翻訳(翻訳者の証明書1枚)
$245.00 + 5% GST = $257.25 翻訳者の証明書
なかなかの値段です。
初めは予備として、同じ書類を2部作って貰おうと思ったのですが、$120追加になるので辞めときました。
また、もしイミグレから原本の期限に関して連絡があり新しい原本を用意しなくてはならなくなった場合、日付だけの変更の場合には値引きで対応してくれるとの事でした。
まとめ
イミグレで審査する人によって結果が変わるのがカナダのイミグレ。。。公認翻訳者で無くても問題なかった人もいるようですが、規定としては公認翻訳者で無くてはいけない事が公式サイトにも記載があります。
通常業務としてイミグレの翻訳をこなしている方の方が、どんな書類を作成したほうが良いのか分かっているので安心できると思います。
また、私が依頼した馬場さんはイミグレの規定の変更が無いか良く調べているようです。
国外申請だとまた違うのかもしれませんし、国外からの依頼も可能か、郵送費等かかってくると思うので、問い合わせてみると良いと思います。
なかなか戸籍や翻訳など機会が無いと調べない事なので戸惑う事もあります。公認翻訳者でないといけない事もイミグレのサイトでは見つけ難いです。
やはり専門家の人は自分の知識よりも多くの事を知っている事を実感しましたし、慣れない英語のなかでの申請は不安でしたが、翻訳に関しては確実なものを提出したという安心感があり少しストレス減出来ました。